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林治哉

 

【タイトル】自分

 

【コンセプト】

この作品は、均質化された日常、同調圧力の社会に埋没する“名もなき個人”が、自らの声と感情を武器に「自由」になる瞬間を描いています。見えないルールや理不尽な期待に覆われた世界で、泣き叫びながらも突き破ろうとするその姿で、“日常の中の自由”がいかに個人の中にある「感情の叫び」から始まるかを問いかけております。

 

【作品内容】

画面中央の子どもは、社会の重圧や同一化を象徴する崩れた街並みの中から、叫びとともに空へ飛び出していきます。
背景には「規律」「常識」「正解」「効率」など、無意識に内面化されたものどうしの断片が重なり合い、その中心で空へ飛び立つ子供のマントが赤く輝いています。
全体はモノクロとコントラストを強調したビジュアル構成となっており、その中に唯一色をもつ赤いマントと文字が、抗い、解き放とうとする意志を象徴しています。